2010-01-01から1年間の記事一覧

綺麗な生活  林 真理子

子どものころから恵まれた生活をしてきて、 30歳の現在、著名人や芸能人も訪れる美容整形クリニックで働く港子。 父と母は長い間別居していて、 母はその間にも何人か恋人はいたらしい。 でも、どうも今度の恋人は本気のようで。 そして、その恋人の息子がま…

夜明けの縁をさ迷う人々 小川 洋子

9つの物語の短編集。 ちょっと不思議だったり、不気味だったり、 切なかったり、物悲しかったり。 「猫を抱いて象と泳ぐ」とか「博士の愛した数式」とか そういう物語のディテールを感じさせる。 面白くてワクワクするような感じではないけれど、 一つひとつ…

 「宝塚花の踊り絵巻」-秋の踊り- 「愛と青春の旅立ち」

初めての宝塚 一階席。結構前の方でよい席でした。嬉しい 最初は「宝塚花の踊り絵巻」というショーがあるらしい 幕が開き、いきなり目の前にドーンと和装の方々が並ぶ 圧巻! というか、近い!きゃ〜 舞台の前にオーケストラがいて、その周囲を囲むように花…

「KANSAI SUPER SHOW『七人の侍』」 11月21日・夜

席はステージに向かって左側 プールのちょうど真ん中あたり 全体が見渡せて、なかなかよい 到着後、まずは荷物をビニール袋に入れてレインコートを着る もたもたもた…… 準備が大変 寛斎さんの前説が始まる あれ?ちょっと、固い? 最初にお祭りのシーン グラ…

 学問  山田 詠美

東京から地方都市に引っ越してきた小学2年生の仁美。 そこで、大人も子どもも先生も、誰も彼もを虜にしてしまう心太という 少年と友だちになる。 そして、眠ることが大好きな同じ社宅の千穂、食べることが大好きな無量と 4人組として、中学生、高校生と一緒…

 なぜ君は絶望と闘えたのかー本村洋の3300日  門田 隆将

18歳の少年が、23歳の主婦とその娘を殺害した光市母子殺害事件。 残された夫、本村洋さんのその後の戦いと、 彼とともに戦い、彼を支えた周囲の人々の姿を綴った物語だ。 この事件は、犯人の少年の遺族をバカにしたような言動や 最高裁での弁護団による呆れ…

 ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ  辻村 深月

なんでも相談しあい、 とても仲のよかったチエミと母。 なのに、娘は母親を殺してしまう。 母親を殺した後、母の口座からお金をおろして 行方をくらませてしまったチエミ。 そのチエミの行方を探すために、 東京に出てフリーライターをしていた幼友達のみず…

 更年期少女  真梨 幸子

登場人物は、40代〜50代のまさに更年期を迎えようとする女性たち。 彼女たちは、子ども時代に夢中になった「青い瞳のジャンヌ」という漫画に 大人になってからもずっと夢中で、ファンクラブを作っている。 ファンクラブの幹事は6人。 それぞれ、マルグリット…

 下流の宴  林 真理子

高校中退して、その後の人生の目標も何もなく 単にだらだらとプーしたあげくに、家を出てしまった20歳の息子、翔。 なんと、沖縄出身の2つ年上の飲み屋の娘でフリーターの珠緒と同棲して これから結婚するという。 それを嘆く母親由美子。 玉の輿を狙うこと…

 クライマーズ・ハイ  横山 秀夫

1985年に起こった御巣鷹山の飛行機墜落事故。 この事故の全権デスクを任された地元紙の新聞記者、悠木。 ちょうど事故が起こった日、彼は同僚と山に登る約束をしていた。 そしてその日、同僚は病に倒れた。 自分に山を教えてくれた同僚への思い、その家族へ…

 やさぐれるには、まだ早い!  豊島 ミホ

作家さんのエッセイ。 実は全然知らない作家さんだったのだけれど、 なーんかタイトルに惹かれて読んでみた。 L25に連載されていたらしい。 田舎から出てきて、作家になって成功しているのだけれど すごく自分と近い感じがするというか、 なんだろう、ちょっ…

臨床真理    柚月 裕子

臨床心理士の美帆が、司という青年を担当することになる。 彼は人の声が色に見えるという特殊な能力を持っており、 同じ福祉施設にいた少女、彩の自殺は他殺だと主張し、 その謎を解いてほしいと美帆に頼む。 美帆は、司の能力と友人の警察官の力を借りて、…

 BPM  10月8日・夜

最近、割とコンサートの席はよかったのですが 今回は天井席。ふっ まあ、そんなこともありますわね でも、会場全体が見渡せて、こーいちさんこだわりの照明演出もたっぷり堪能できました 特に、天井いっぱいの星空みたいな照明が目の前に広がって それに会場…

 家族の勝手でしょ!−写真274枚で見る食卓の喜劇−  岩村 暢子

あみさんが読んで面白かったというので 私も図書館で借りて読んでみた。 いろいろな家族に1週間の食事を写真で記録に残してもらい、 それをテーマ別に紹介した本だ。 人の家の食卓って、そうそうのぞけるものでもないし、 これがなかなか面白い。 こういう調…

遥かなる水の音   村山 由佳

フランスの旅行会社で働かく緋紗子。 彼女の弟である周(アマネ)が病気で死んだ。 彼は死者の声を聞くことができるという能力があり、ゲイでもあって。 自分が死んだら、その灰をサハラにまいてほしいという周の願いを叶えるため、 緋紗子と、周と同居して…

日本人の知らない日本語  蛇蔵&海野凪子

日本語学校の先生と、 そこに通う外国人の生徒とのやりとりが それはそれは面白い。 うんうん。わかるなあ。 簡単な言葉とか、何気なく使っている言葉ほど 外国人に教えるのって難しいんだよね。 そして、日本人としてずっと日本語を使っていたのにも関わら…

 ほかならぬ人へ  白石 一文

「ほかならぬ人へ」と「かけがえのない人へ」という2つの物語が入っていた。 どちらも、主人公は資産家の家柄の出身で、 自分にとってのベストの相手を探そうともがく様子が描かれている。 ただ、なんとなく、人生のあらすじをつらつら書き綴っているような…

少女  湊 かなえ

この著者の作品を連続して読んでしまった。 いや、たまたま予約していた図書館で用意できた本が 順番で届いたということだったのだけれど。 でも、連続で読むとかなりヘビー。 と言いつつ、かなりはまって一気読みしてしまった。 この作品は「死体を見たい」…

贖罪  湊 かなえ

空気のきれいな田舎の町で、小学生の女の子が殺される。 そこには、4人も友だちがいたのに。 友だちの目の前で連れて行かれ、そして殺されたのだ。 その時にいた4人の口から語られた その後の人生と、事件の様子、 そして殺された女の子の母から 最後に事件…

パラドックス13  東野 圭吾

13時13分からの13秒間、時間が切り取られる。 でも、それによって何が起こるのかわからない。 そして、その時が来る。 気がつくと、世界から人間が消えていた。 でも、残されている人も幾人かいる。 なぜ残ったのかわからないまま、残された者同士で力を合わ…

 君は素知らぬ顔で  飛鳥井 千砂

この作家さんの作品は初めて読んだ。 時系列順にオムニバスになっているのだけれど、 それぞれの作品の登場人物がそれぞれ少しずつリンクしている。 そして、すべての作品の背景に「ゆうちゃん」というアイドルが登場する。 時の流れとともにこの「ゆうちゃ…

 Endless SHOCK 7月28日・昼公演

今回、2階の右寄りの、限りなく端っこに近い席でした でも、これがまたなかなかステキな席で ふだん見られないような裏のシーンがちらりと見えるのがツボ マジックで、おいしょっと台に飛び乗る座長の姿とか ジャングルの生着替えとか 何よりも、血糊を顔に…

この世でいちばん大事な「カネ」の話  西原 理恵子

「女の子ものがたり」は、この本を読んでから読むと さらにわかりやすいかも、と思った。 西原さんの生きざまがよくわかる。 飄々としていて、今は大成功もしていて、 そんな西原さんがこんな壮絶な人生を送ってきたのかと。 そして、だからこそ 一つひとつ…

 聖女の救済  東野 圭吾

ガリレオ先生シリーズ。 夫は若き会社社長。妻はパッチワーク作家。 新婚1年。 が、夫が殺される。毒殺で。 この夫が「妻は子どもを産むための道具」としてしか考えておらず、 「子どもが産めなかったら、妻を交換すればいい」と 平然と言い放つようなとんで…

 中学んとき  久保寺 健彦

ろくさんが読んでいて「おおっ、中学生男子の話か!」と 私もさっそく図書館で予約。 とある町にある4つの公立中学校のそれぞれの3年生の物語だった。 3年生だからかなあ。うちの中2の息子と比べると ずいぶんと大人っぽい印象というか、しっかりしていると…

 アンチエイジング  新堂 冬樹

夫と娘と一緒に暮らす37歳の主婦、朝海。 加齢による見た目の衰えが気になって気になって仕方がない。 そんなとき、ホルモン療法による若返りという治療を知り、 どうしてもそれをやりたくてしょうがない。 そして、闇金への借金に手を出してしまう。 朝海の…

 フリーター、家を買う。 有川 浩

タイトルを見て、これは作家である著者が 家を買った経験記だろうなと思った。 作家というお仕事はフリーランスでもあるわけだし。 フリーターとはまたちょっとは違うけれど。 それを言ってしまったら、私もフリーター…… と、そんなことは置いておいて。 体…

 ワールドトレードセンター

DVD

俺様が「この映画はすごい」「とにかく映像がすごい」「そして、泣ける」と、大絶賛。 見ろ見ろとうるさいので、見ることにした映画。 2001年の米国同時多発テロで、旅客機が突っ込んで崩落した世界貿易センタービル。 テロ発生後、救助に向かった港湾警察の…

 神様からひと言  荻原 浩

言いたいことを我慢できないストレートな性格が災いして 大手広告代理店を辞め、食品会社に再就職した涼平。 経歴を買われて販売促進課に配属されたものの、 またまたその性格が災いして、リストラ要員のための最後の部署 「お客様相談室」へ異動となる。 そ…

 女の子ものがたり  西原 理恵子

西原さんの作品だから、 「ああ息子」とか「毎日かあさん」みたいに 笑える本だと思って気楽に読み始めたら、違った。 そこに描かれているのは、 山と田んぼと工場のある街で暮らすことになった女の子の話。 どうやらおじいちゃんの家にお世話になることにな…