10月の読書メーター
2014年10月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1269ページ
ナイス数:32ナイス
その青の、その先の、の感想
高校2年生の女の子が主人公のお話。あの時代のなんとなく不器用でもどかしい感じがじわじわ伝わってきた。登場人物が一見イヤな人でも、その奥に持っている良いところというか、切ないところが描かれているのがいいな。今の高校生の生態をよく知っているので、若い作家さんと思ったら、40代ということでビックリした。
読了日:10月2日 著者:椰月美智子
爪と目の感想
不思議なタイトルのお話。芥川賞だったんだ。ふーん…。爪を噛むことで心を安定させている3歳の女の子と、目が悪くてコンタクトを入れている義母。最後に、爪と目がこんな風にグロくつながるのかとビックリ。他2篇もなんとなく不思議でもや〜っとする話だった。
読了日:10月8日 著者:藤野可織
あなたにもできる悪いことの感想
人の弱みにつけこんでボッタクリをするというのが、どうもイヤだなあと思って、早々と挫折しようと思いつつも読み進めているうちに、登場人物がだんだんと魅力的に見えてくるという不思議。だますほうもだまされるほうも、まあ、お互いさまというか、どちらも憎めなくなるというか。結果的に最後まで楽しく読めた。
読了日:10月20日 著者:平安寿子
ユマニチュード入門の感想
認知症のケアで必要な具体的な声がけの仕方や、視線の合わせ方など、イラストがふんだんに使われていて、とてもわかりやすかった。「見る」ということの大切さ、これは普通の人間関係にも十分当てはまることだなあと思う。人を人として接するということ。それを忘れないようにすることが、逆に介護をする人にとっても救いになるような気がする。
読了日:10月20日 著者:本田美和子,ロゼットマレスコッティ,イヴジネスト
暗黒女子の感想
女子校でカリスマ的な人気を持つ少女いつみの死が、彼女を取りまく文学サークルのメンバーそれぞれの視点から描かれる。同じ出来事でも、違う人の視点から見るとまるで異なる意味合いを持つのがおもしろい。それにしても、女子の世界って大変だなあ。いや、女子というより男女問わず、この年代の子たちの関係性なのかな。
読了日:10月24日 著者:秋吉理香子
ペコロスの母に会いに行くの感想
映画がとても良くて、本も読んでみた。認知症になって過去と現在を行ったり来たりする母。自分を苦しめた夫のことも、若き日のつらい貧乏な生活も、坂の町も、みんな受けとめて、許して笑っている。年を取ることも、ボケることも、悪かことばかりじゃなかかもしれん。ステキなことだと思わせてくれた。ペコロスさんが描く長崎の風景や街並み、長崎弁がなつかしくて泣けた。
読了日:10月27日 著者:岡野雄一
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