百年法 山田 宗樹
不老不死を実現した人類。
でも、不老不死となると永遠に行き続けるわけで、
そうなると地球上は人で溢れかえってしまう。
というわけで、不老化処置を受けて100年たったら生存権も含めた
基本的人権を放棄しなければならないという「百年法」が制定される。
でも、100年経ったから、はい死んでくださいと言われても、
なかなか納得できるものでもなく。
そこで、この百年法をめぐって国民、政府、拒否者の様々な思惑が交錯する。
登場人物もたくさん出てきたけれど、引き込まれて読んだせいか
混乱せずに読めて、面白かった。
たしかに、最近は肉体の衰えをじわじわと感じているけれど
でも、不老不死に対して、私はそれほど魅力を感じないなあ。
というか、永遠に生き続けなさいと言われると、
途方に暮れてしまう気がする。
百年法をめぐる政治の話は、今の日本にもなんとなく通じる気がして
面白かった。
不老、不死、権力、人の欲望って本当に果てしないんだなあと。
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