桐島、部活やめるってよ  朝井 リョウ

先日映画になって、なかなか評判だったようなので
まず、本を読んでみた。


聞いてはいたけれど、
タイトルにもなっている「桐島」自身がまったく出てこない。
桐島に関わる同じ部活の仲間だったり、
桐島の彼女の友だちだったり、
あるいはまったく関係ない映画部の生徒だったり。


そして、彼らはそれぞれ「階級」が違う。
おしゃれで目立っていて運動部で「上」にいる子と
どうやってもおしゃれに制服を着こなせなくて
なんだか地味で目立たない「下」の子、
その間の中間階級の子もいる。
たしかに、そういうのあったなあ。


ツカサも、中学のときに「〇〇は位が高い」という
言い方をすることがあった。
それは、サッカー部でもレギュラーで
背が高くて言いたいことをバンバン言っちゃうような子で、
まあいわゆるリーダー格の子だったかな。
特にサッカー部ではレギュラーが「位が高い」という感じで
そうなると必然的に初心者で入ってレギュラーでもない
ツカサは位が低くなっていたんだろうなと思う。


でもまあ、この本の中でも「上」の子たちが気付いているように
だからと言って人間的に優れているということでは
ないんだけどね。
でも、中学・高校時代は、自分がどこの位置にいるかというのが
自分の価値であるということのように思ってしまうのはしょうがないと思う。
それは、とても窮屈であるけれど、
その時に感じるいろんな気持ちは、
これから先、社会に出ていく上で、無駄にはならないような気もする。


映画も見てみたいな〜。
DVDになるのが楽しみだな。


桐島、部活やめるってよ

桐島、部活やめるってよ