シンプル・プラン  スコット・スミス

夏休みに実家に帰ったときに、本棚にあった本。
ずっと前に私が読んで置いていった本だった気がする。
ストーリーはすっかり忘れていたので、持ち帰って再読。


主人公ハンクと兄のジェイコブが、友人のルーと3人で
偶然雪の中に墜落した飛行機を見つける。
その中には400万ドル以上の大金が。
警察に届けようというハンクに、ジェイコブとルーが山分けしようと持ちかけ
ハンクもついその気になってしまう。
ハンクは無事にお金を自分たちのものにするために
シンプルな計画を考えるのだけれど。
しかし、このジェイコブとル―がまただらしなくて欲深くていいかげんで。
危なっかしいことこの上なく。
そして、彼らはお金を守るために
意に反してどんどん罪の深みにはまってしまう。


犯罪にも大金にも縁のなかった普通の人たちが
大金を目の前にして、夢物語が現実になることを実感してしまって、
普通なら理性が働いてできないことを
理性的にやってしまうところが怖い。
何よりも現実の生活に疲れているんだよね。
人って、そこから抜けられないからこそ
それを受け入れて頑張れるんだろうなあ。
そこから一度でも抜けられると思うと
もう前の生活を頑張れなくなっちゃって、
戻らないためにものすごく頑張っちゃうんだなあ。


やっぱり、平凡が一番。うん。


シンプル・プラン (扶桑社ミステリー)

シンプル・プラン (扶桑社ミステリー)