あなたと、どこかへ
自動車メーカーのサイトで公開されていた8人の作家の短編作品を
一冊にまとめたものらしい。
作家は吉田修一、角田光代、石田衣良、川上弘美、などなど。
それぞれ、車に関係する物語になっている。
なんとなく気軽に読めそうな気がして
図書館で手に取ったのだけれど、
確かに気軽に読めた。
でも、私は車を運転できないからなあ。
この中で、一番心に残ったのは、石田衣良の「本を読む旅」。
日々の生活や暮らしに疲れて、なんとなく逃げ出したくなるとき、
本を持って、季節外れのリゾートホテルに
3泊4日ほど、たった一人で車で出かける。
ついたら、ひたすら本を読んだり、散歩をしたり。
そういう様子が、なんとなくイラッとする感じで書かれている。
まあ、イラッとするのは、
そうやって一人でふらっと旅に出られる環境ではない妬みなんでしょうが。
なかなかね、そんな時間もお金もないし、
じゃあその間、子どもたちはどーするんだ、という問題を解決しなくちゃだし。
逆に面倒だよ。ふん。
と思いつつ、一度でいいから、
そんな旅をしてみたいなあとも思う。