ユリゴコロ  沼田 まほかる

ユリゴコロ」という不思議なタイトル。
読んでいるうちに意味もわかってくるのだけれど。
母に死なれ、父も病気になり、恋人に逃げられた主人公が
実家の押入れから書き手不明の不思議な手記を発見する。
その内容がまた、最初はひ〜、うへ〜、と思いながら
目が離せないというか。
ドーンと暗い心の闇が、グロテスクでもあり嫌悪感を感じるんだけれど
なぜか心地よいような気持ちになってしまうのは、
いったいどうしてなんだろう。


最後がまたびっくりで。
うらやましいような、うらやましくないような。


この著者の作品は
なぜか惹きつけられてずっと読んでいるけれど、
この作品が好き嫌いはともかく、
一番惹きつけられたかも。


ユリゴコロ

ユリゴコロ