わたしの旅に何をする  宮田 珠己

妹が昔「旅行人」という雑誌を毎月購入していて、
私もよく読ませてもらっていたのだけれど、
それに旅行エッセイを書いていた人がこの著者。
サラリーマンをしていて、休みを取っては旅行をしていたけれど
あまりに旅行好きで、ついには存分に旅行がしたいと
会社を辞めてしまったという人。


で、この人、文章が面白いんだなあ。
たとえば

サラリーマン時代の私は、年三回の大型連休には必ず有給をくっつけて
ぐいぐい引き延ばし、いつも海外旅行にばかり出掛けては、
上司に「たいした根性だ」とスポーツマンのようによく褒められた。
幸運にも私の上司はできた人で、私がいくら休もうが
黙って旅行に行かせてくれた。帰って来てお土産を渡しても
廊下で挨拶してもまだ黙っていたほどだ。


というような感じで、すっとぼけたポジティブシンキングの文章が
延々と続くのだ。
そして、すっとぼけっぷりではさらに上をゆく
外国の(特にアジアやインド)の人々との交流というかバトルというか
それがなんとも言えずにおもしろい。


ものすごく久しぶりにこの人のエッセイを読んだけれど、
よかったなあ。
人生、もっと気軽に楽しく自分勝手に生きていこう。


わたしの旅に何をする。

わたしの旅に何をする。