柔らかな頬  桐野 夏生

北海道の別荘地で、5歳の娘が失踪した。
母親は、別荘のオーナーと不倫関係にあり、
その前夜も密会して、その疲れで眠りこんでいる間の出来事だった。


これはつらい。母としてはつらすぎる。
それから4年間、母親は娘を探し続ける。
そんな母親に、ガンで余命いくばくもない
元刑事がなぜか共感し、一緒に娘を探すことを申し出る。


で、結局犯人は誰なのか。
娘は生きているのか。
だれもかれも怪しくて、
気になって気になって、どんどん読んでしまった。


最後は「え?」という感じだったけれど。
なんというか、その後を読者にゆだねるというパターン?
こういうの、好きな人もいるのだろうけれど
私は正直あまり好きでないかも。
一生懸命読んだのに、裏切られたような気がする。


読後感って、別に結末がはっきりしていたって
十分感じられるものじゃないかなあ。


柔らかな頬

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