鉄の骨 池井戸 潤
中堅のゼネコン一松組で、マンション建設などの現場で働く平太。
なぜか業務課に異動になる。
そして、その業務課の仕事は「談合」。
談合に関わる他の大手ゼネコンや、談合を動かすフィクサーの存在、
取引先の銀行に勤める平太の彼女、そして談合を暴こうと動く検察。
それぞれの思惑がそれぞれの立場から丁寧に描かれている。
談合は悪いことなのだということは、なんとなく知っていた。
でも、どうして談合というシステムが出来上がったのか、
どうして談合は悪いのか、
そして、談合は悪いことだと思いながらも、なぜやめられないのか、
なるほどなるほど!と、とてもわかりやすく書かれていて、
だからこそ、平太の葛藤や悩む姿に一緒になって悩んだり考えたりできて、
面白かった。すごく。
無駄な公共工事がどうしてなくならないかということも
よーくわかったし。
あと、個人的に尾形常務がかっこよくて好きです。
特に最後の尾形マジックによるどんでん返し。しびれます。
- 作者: 池井戸潤
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/10/08
- メディア: 単行本
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