告白  湊 かなえ

「我が子を殺された女性教師の告白」という内容に
こ、これはつらい、つらいし重すぎる・・・と
最初はまったく読む気がなかったのだけれど、
書店では常にババーンと店頭に飾られているし
ついつい、図書館で予約を入れてしまった。


そして読みはじめたら。
これが面白くて。
最初は女性教師の告白なのだけれど、
クラスの女子生徒、犯人の少年、その母親、
などなど、独白が続いていく。
それぞれの視点から語られる告白が、
ぞっとするし、いらっとしたりもするのだけれど、
それはおそらく、自分の中にもどこかにある気持ちだからかもしれなくて。


何よりも、最初と最後の女性教師の告白がやはり圧巻。
冷静で淡々とした語り口が、私はかなり好きかも。
ぞっとするような復讐の手口も、あっぱれ!


バチスタに出てくる人たちみたいに
「オレ、学歴もあって頭いいけど、ジョークもわかります」
みたいな感じよりも、
こういう普通に生きているんだけれど、
実はとっても頭が切れるという人が好きだな。


いや、この登場人物たちが行っていることや、
女性教師の行いを肯定するわけじゃないんだけれど。


告白

告白