ジェネラル・ルージュの凱旋 海堂 尊
前作の「ナイチンゲールの沈黙」と
並行して進んでいることになっているストーリー。
ということが読み始めてわかり、「ナイチンゲールの沈黙」はちょっと・・・と
思っていたので、うげーと思う。
が、うげーと思っていた要因の警察チームがほとんど出てこなかったし、
ジェネラル・ルージュこと救命救急センターの速水部長がかっこよくて
前作より面白かった。
しかし、どこの世界でもそうだけれど、
机上の論理を振りかざす人っているんだなあ。
そういう人に限ってとんちんかんなのだけれど、
本人はそれがまったくわかっていなくて。
今回はそれが倫理委員会の沼田委員長だったのだけれど、
よくここまで嫌な人間になれるな!というか。
こんなに嫌な人、書いててうんざりしなかったのだろうかとさえ思ってしまう。
うんざりというと、前作ほどではなかったけれど
「俺たち頭いいけど、ジョークも通じるんだぜ」的ニュアンスが
今回もじわりじわりと。
せっかく引き込まれて読んでいるのに、そういうのを感じると
すーっと冷めてしまう。
バチスタのときはそうでもなかったのに。
なんだか、うーん・・・、まるで、スカーペッタシリーズみたい。
- 作者: 海堂尊
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2007/04/07
- メディア: 単行本
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