ジャンプ  佐藤正午

自分のためにコンビニにリンゴを買いに行ったガールフレンドが、
そのまま姿を消してしまった。
彼女の姉とともに行方を探すが、
結局、彼女の行方も失踪の真相もわからない。
そして、時は流れていく。


この主人公の三谷という男なのだが、
これがまたどうにも読んでいて、いら〜っとさせられる。
まあ、そういう設定なんだろうなあと思ったのだけれど、
彼女の父親からの手紙も、同じように読んでいていら〜っと。


この小説に出てくる男は、みんなどこか歯切れが悪く、
頼りなく、優柔不断だ。
それに比べて、ずいぶん女性がみんなしっかりしている。


この作者が持つ男性観や女性観を現した狙いなのか、
ここに描かれている男性たちは、作者自身なのか。
それとも、男性から見た男性の本当の姿がこんなものなのか。


・・・・・・まあ、そんなものなのかもね。


ジャンプ (光文社文庫)

ジャンプ (光文社文庫)