求めない 加島祥造

先日、新聞広告に出ていた本。
激務がずーっと続いていて、
身も心も疲れてぎすぎすしていたときに
ふっと目に止まり、ついついぽちっと。
なんだか、元気になれそうかなあ、なんて。


たぶん、本の中身がどうというのではなく
「求めない」という言葉が、そのときの私には必要だったんだろうな。
私はいつも、求めすぎてしまう。


仕事が忙しくてつらくなったのも、
人からの評価や、
収入や、
仕事がなくなることへの恐怖から逃れることを
求めていたからだと思う。


求めることから自由になれば、
仕事の量も自然と自分にとってちょうどよくなるだろうし、
たとえ突発的に増えたとしても、
それに取り組む気持ちの持ちようも違うと思う。


コンサートのチケットが取れなかったと
1ヵ月以上もうじうじと落ち込んでいたのも同じ。
最初から競争率がものすごく高いとわかっていたんだし。
コンサート以外で楽しめることで楽しめばよかったんだ。
求めすぎると、つらくなる。
悲しくなる。
今あるものを、もっと大事にしなくちゃね。


と言いつつ、日程表と延々とにらめっこしながら
「チケット取れる確率が高い日はいつか」とさんざん悩み、
「あとはカードと生協とプレイガイドの申し込みだっ」と
手帳にガシガシ書き込んでいるやつ。
それは、私だ……


『求めない』 加島祥造

『求めない』 加島祥造