いつまでも、変わらずに  エリザベス・バーグ

酒飲みマダム2名がおすすめしていたので読んでみた。
この人の作品は読んだことないなあ。どれどれ。


主人公のマイラは訪問看護を仕事にしている51歳。
ずっと独身だけれど、それなりに1人の生活を楽しんでいて。
そんなとき、患者が1人増える。
高校時代に憧れていたチップだ。
人気者だったチップも、結局は独身で。
でも、末期癌に侵されている。


これまで、本当の友だちもできず、恋人もできず、
自分に対して自信が持てずに、
そんな自分を受け入れて淡々と生きてきたマイラ。
でも、いつのまにか周囲の人にとって大切な存在となっていた。
患者さんたちにとってもそうだし、
チップにとっても。
でも、それを認められないマイラ。


わかるよー。わかるよー。
わかるけど、もどかしいよー。
チップの恋人(ダイアン)をよりにもよって自宅に同居させて、
2人の夜の営みの声が聞こえてしまうところなんて、
もう、本の中に入っていって
しっかりしろよー!と言いたくなるくらい。
ダイアンもダイアンだよ。ずうずうしいよ。


でも、読み進めるうちに、いつのまにかダイアンをはじめ
他の気難しい患者たちに対しても
いとおしいような優しい気持ちが持てるようになっていた。
それは、マイラがマイラだからなんだなあ。
そして、最後までそれをマイラに伝えようとしたチップが嬉しかった。


こうして、他の人のおすすめを読むと、また世界が広がる感じがしていいな。
他の作品もまた読んでみようと思った。


いつまでも、変わらずに

いつまでも、変わらずに