さくら 西加奈子
なんとなくぎこちなくて、おそらく崩壊している家族が、
久しぶりに正月を一緒に迎えることになる。
でも、その家族も、かつては愛に満ちていて、
きらきらとした時間が流れていて。
どうしてこうなっちゃったんだろう。
そんな疑問を持ちながら読み進めていった。
そして、泣いてしまいました。うう・・・。
ていねいに描かれている
家族の愛や、夫婦の愛や、好きな人を想う気持ちに、
私にも大切にしなくちゃいけないものがたくさんあるのに、
どうしてすぐに忘れてしまうんだろうと
改めて思わされたというか。
今のこの時間を大切にすること。
目の前にいる人を大切にすること。
自分の感じたことを大切にすること。
それが積み重なって、暖かい想いに溢れた人生となればいいな。
ちなみに、登場人物の中で一番気になったのは
末っ子のミキ。
暴な感じがたまらなくサナを彷彿とさせる。
自分の気持ちに一直線で、誰が何と思おうと
その自分を貫き通すというか、肯定している
その姿勢も好きだな、というか憧れるなあ。
それが特にはよくない行動として現れることもあるけれど、
私にはないその強さが魅力。
- 作者: 西加奈子
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2005/02/23
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