ファースト・プライオリティー
31歳かー。その頃はちょうどユウキが今のサナと同じクラスで。
私は独立を前提に、外構工事の企画、設計、施工の会社に勤めて
CADを覚えていた頃だ。
まだまだ図面を描くのも下手くそで、
覚えることもたくさんあって、
保育園のお迎えの時間もあって、
とにかく、毎日出勤したら夢中で描いていた。
教えてくれていた先輩は、
もう子供たちは高校生以上で手が離れていた上に
結構家計も大変だったみたいで(それは我が家も同じだったけど)
朝、出勤してから私が退社する16時半まで、
ひたすら私の横でずーっとおしゃべりというか、
会社の人の悪口やら愚痴やら自分の自慢話ばかりしていた。
そうして私が帰る頃になると、ようやく仕事にとりかかり
残業代もゲットしていた。
そのくせ、私には「残業ができないから困るのよね」なんて言ってたんだよな。
それまでの私だったらピキーンと切れているところだったけど、
とにかく当時はこの技術を身につけて独立したくて、
じっと我慢してその人の愚痴を聞いていたよ。
ま、おかげで、絶対に1日でも早く独立してやる!と思えたから
それはそれでよかったのかもね。
その人は、私が独立した時に便乗して自分も独立することにした。
でも、会社の人とは関係が悪くなっていたので、
独立に当たっては、私にいろいろフォローしてほしいと言ってきた。
ふん。びしっとお断りしましたよ。唖然としてましたが。
なんて、全然本の内容とは関係ないけれど、
でも、31歳ってそんな時代なのかな。
20代の自分ともちょっと違って、今の私ともちょっと違う。
そんなことを思い出させてくれた。
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