花の鎖   湊 かなえ

勤めていた英語塾がつぶれてしまった梨花
和菓子屋でアルバイトをしながら、週に一度絵画教室で絵を教えている紗月。
結婚したものの、子どもができずに悩んでいる美雪。
3人の女性は同じ田舎町に住んでいる。
商店街にあるきんつばがおいしい和菓子屋や、
コスモスがきれいに咲いている家の森山さんや、
町と深い関係のある画家と
それぞれに関わりながら、暮らしている。


しばらくは、3人の物語がそれぞれ並行して語られているのだけれど、
それがあるときから、読者の中でリンクする。
え?そういうことだったの?みたいな。


物語は、梨花のもとに年に一度
普通ならありえないくらい大きな花束が「K」という謎の人物から届くという
謎解きがベースになっているのだけれど、
この3人の女性の関係が明らかになるにつれ、
「K」の正体もわかってくる。
なるほどなあ、という感じ。
なかなかおもしろかった。


花の鎖

花の鎖