さよなら渓谷 吉田修一
読み始めて、すぐに「うわー、これはキツイ・・・」と思った。
ある幼児殺害事件から話が始まるのだけれど、
それが15年前のレイプ事件に繋がっていく。
うーむ。どうもこういう話は苦手なのだ。
男が力で、それも集団で女をどうこうというのは、
ほんとにもう吐き気がするというか。
自分が娘を持ってからは、特に拒否反応が。
でも。
そんな嫌悪感や拒否反応をずるずると引きずりながらも、
最後までぐいぐいと読ませられた。
人の心って、深くて、悲しくて、思い通りにならなくて。
この作者は、どうしてこんな物語が書けるんだろう。
「悪人」もそうだったけれど。
すごいなあ。
- 作者: 吉田修一
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/06
- メディア: 単行本
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