東京タワー オカンとボクと、時々、オトン
リリーさんって、福岡の人だったんだなあ。
博多弁(筑豊弁?)のオカンの言葉が、じわじわと心に響く。
この本は、自分の母親のことを思いながら読む場合と、
自分が母親として読む場合とあるかもしれないけれど、
私はずっと自分が母親として読んでいた。
感じたのは、「オカン」は、私とはまるで違うタイプだということ。
「オカン」と比べると、私はなんて小さい人間なんだと思う。
「オカン」があれやこれや子どもに買い与えたり、
大人になっても仕送りを続けたり、それがよかったのかと言えば
どうかなあと思わなくもない。
でも、それが「オカン」の生き方であって、愛し方であって、
そして最後はそれが息子やその周りの人たちの心に届いて、
今度はたくさんの人に愛されて。
上手な生き方じゃないかもしれないけれど、
これだけ息子に愛された生き方ができたというのは、
母としては最高なんじゃないかな。
私は「オカン」みたいに、たとえ自分の子どもであっても
ここまで人に尽くすことができない自分勝手な人間だけど、
それでも、「オカン」みたいに、もっともっと
子どもを包んでいけるような母になりたいなと思った。
うーん、なんだかうまく言えないけど。
- 作者: リリー・フランキー
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2005/06/28
- メディア: 単行本
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