女の一代記−瀬戸内寂聴


瀬戸内寂聴さんという人は、名前は知っているけれど
作品も読んだことがないし、どうして出家したのかよくわからなかった。
というわけで、楽しみにみたドラマ。


夫と娘がいながら、年下の男性と恋に落ち、家族を捨てたけれど
結局、年下の男はその重みに耐えきれずに破局
子どもを捨てるというのは、どうしても私にはできないだろうなあと思うけれど、
でも、それは今の私にとって、子どもを捨ててまで好きになれる人が
いないからなのだろうか、と思わなくもない。
確かに、走る電車の脇を、自分の愛する男が必死で走って追いかけてきたら
きゅ〜〜んとなるだろうなあ…(遠い目)


そして、夫と娘を捨ててまで家を出たのに、いざ家を出ると
腰が引けてしまう年下の男と、それで別れを決意する女。
やっぱり、不倫というのは障害があるからこそ燃えるものなのかなあ。
純粋に愛していると思っている気持ちでも、
障害があることで数割増しになっているのかも。
その数割増しの部分を引いたら、実はたいした気持ちではないのかもしれないのに
そのたいしたことない気持ちで自分の家庭を壊したり、
相手の家庭を壊したりしてしまうんだから、
やっぱり不倫は怖い。


「恋する重荷」のつらさに、出家することを決意した寂聴さんが
恋すること、愛することの素晴らしさを説教している場面があった。
出家を決意するほど苦しんだのに、そう思えるようになったというのは
すごいなあ。


瀬戸内寂聴を演じたのは、宮沢りえ
細くてびっくり。テレビであれだけ細いのだから、きっと実物は…


個人的には、お姉さん役の斉藤由紀が寂聴さんをやっても
おもしろかったのではないかと思った。
顔立ちもなんとなく似ているし。